2017年12月13日水曜日

えごま油

今回は、私達が育てた荏胡麻を使って搾った「荏胡麻油」をご紹介します。


今年も金色に輝くえごま油が完成しました。

以前は自家製(といってもオーダーで作ってもらった物)の油搾り機 で、
少しずつ油を搾っていましたが、
3年前から地元にある加工所に出して、瓶詰めしてもらっています。

荏胡麻油の効用については、あちこちで言われていますので、
ここでは私達のえごま油がどのようにして仕上がったか、というお話をします。


 荏胡麻はとても生命力が強くて、育てやすい作物です。
きっと日本の風土に合っているのでしょう。
繁殖力が旺盛で、間引きして畝の横に倒しておいても、
数日以内に雨が降れば根を張り、たちまち復活します。

私達が20年近く種を継いで育てている荏胡麻は、白荏胡麻という品種で、
油が採れる量は黒荏胡麻より少ないのですが、
香りや質は良いものができるそうです。
荏胡麻は種だけでなく、葉も美味しく食べられます。
しそ科で栄養価も高く、葉野菜が少ない夏に重宝します。

 

秋になり、葉が黄色くなって、全体茎まで色あせてくる頃、
収穫期を迎えます。
全体の色が茶色くなってくるものから順に、
ハサミで枝を切り、収穫していきます。
 

束にして、ハザに干し、そのまま10日ほど乾燥させ、
脱穀します。

私達はモーター式の大豆の脱穀機を使っています。
収穫量が少ない頃は、足踏み脱穀機を使っていました。
荏胡麻を育てて、選別するまでの工程で、この脱穀が一番大変です。
家族みんな、全身粉塵で真っ白になりながら、
数日かけてこの脱穀作業をします。

脱穀が終わったら、笊と唐箕で塵ゴミをとばし、
洗ってきれいにします。

荏胡麻は軽いので、洗うときれいに石と分別できます。

洗った荏胡麻をしっかり乾燥させて、ようやく油の加工の工程になります。

炒ると、油の量は増えるのですが、酸化がはやまるので、
私達の荏胡麻油は、生のまま搾っています。

搾る方法は、シンプルな圧搾法です。

1kgのえごまから搾れる油の量は300mlほど。荏胡麻は軽いので、
体積で比較すると、ほんとうにぽっちり。
私達は油を作るようになって、油が貴重で贅沢な食材なことを、
改めて感じるようになりました。


 ところで、私達が油を作りたいと思ったきっかけ、もう1つの理由は、
息子のアレルギーでした。

我が家の長男は、幼い頃アレルギー体質で色々な食材に反応がありましたが、
特に油に対する反応が強かったです。

酸化したものはもちろん、
搾る過程で添加物の入っている市販で売られている油を摂ることがあると、
(加工過程で使われる添加物は表示義務がないため、裏ラベルには表示されていません)
必ず皮膚がただれ、1か月近く治りませんでした。
授乳中でしたので、私が食べても反応がでました。

材料をただ搾っただけ、という工程で作れた油を選んだり、
食べる油について気にするようになって、
息子のアレルギー反応もおさまっていきました。

そうした経験から、私達にとって油選びは大切なものになり、
自分達で油を作るということができるようになった時の喜びは、
とても大きなものでした。

油は料理を美味しくし、私達の健康を保つのに大切な食材です。
納得した油選びをする中で、私達の作った油を選択してくださる方がいらっしゃるなら、
私達としてもとても嬉しいです。




さわんど 生搾り荏胡麻油  1本あたり、130ml  1560円

<保存方法>
 荏胡麻油は光や熱に弱いので、開封するまで冷暗所で保存してください。
 開封しましたら、冷蔵庫に入れて、2週間以内にご使用になることをお勧め しています。 

<利用方法>
 生のまま搾っていますので、その味や香りを楽しんでいただくためには、そのまま生でお使いいただくのがお勧めです。
私達は、パンにつけたり、ドレッシングにしたり、パスタにからめたりして使っています。


 http://shop.sawando.net/


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