2018年1月15日月曜日

さわんどの雑穀たち

今日は私達が育てている雑穀のご紹介です。

 よく雑穀を直接買って下さる方に
「どうやって使うのがおいしいですか?」という質問を受けます。

ごはんに混ぜる、スープに入れる、という方法がメジャーな雑穀ですが、
雑穀を単品で炊いて、おかずに混ぜると、
よりその雑穀の味や特徴を生かして味わうことができますし、
新しい食材という感覚で取り入れると、レシピの幅も広がります。

別に炊くという「下ごしらえ」はひと手間ですが、
小分けにして冷凍してストックすることもできますので、
時間のある時に作っておくと便利だと思います。

(最後に雑穀の炊き方をご紹介しましたので、初めての方はご覧ください。 )

 

 私達が育てている雑穀は、
たかきび、もちきび、もちあわ、ひえ、と4種類です。

5月10日前後に種を蒔くと、
10日間ほどたって発芽します。
雑穀はイネ科で、イネ科の雑草と 見分けがつきにくく、
また初期の生育が雑草よりも遅いので、
雑草に覆われないように、除草を数回します。
これを怠ると、後々の成長に響くので、丁寧にやります。


苗が元気になってきたら、間引きをして、
雨の日を狙って、梅雨の頃植えかえをします。

雑穀は小さい頃、ネキリムシやハリガネムシなどの虫に食べられやすいので、
15㎝間隔に数粒蒔いておいても、ごそっと消えてしまう畝がでてきます。
そこに多めに茂った場所から植えかえるのです。

梅雨時期は雨が多いですが、晴れていると陽射しが強く、
植え替えた後に晴れの日が数日続いてしまうと、枯れてしまいます。

そこで天気予報とにらめっこしながら作業するわけですが、
たまにあてがはずれて、水やりをする場合もあります。
散水機がないので、
作業はオーソドックスに、近くの沢水をホースで引っ張ってきて、
あとは伸ばしたホースとじょうろで・・・。
これはかなり大変なので、なるべくやりたくありません。笑


植え替えと間引きが終わり、梅雨の雨をしっかり浴びるころ、
ぐんぐん大きくなっていきます。

ここまでくれば安心。
あとは元気に育つのを待ちます。




収穫は、8月から9月ごろ。
熟す時期が少しずつずれるので、順番に収穫します。

さわんどでは、雑穀の収穫は、
1本ずつ手でとっています。

なぜかというと、お米と違って、少しずつ穂の熟す時期がずれるからです。

沢山育てていれば一斉に刈り取って、未熟なものを脱穀機で風で飛ばして、
ということもできると思いますが、
除草や脱穀が手作業なので、それほど沢山育てられない状況な中、
せっかく育ってくれた作物達を、少しでも無駄なく感謝して頂けるように、
この方法をとっています。

1本ずつ穂を採る、という作業は、
なかなか進まず、根気がいりますが、
雑穀の穂が風にゆれる姿を見ながら、
順に秋色に色づいていく中で作業するのは、
尊い時間です。

 

 収穫後は、数週間かけてハザで乾燥させたのち、脱穀をします。

穂からの脱穀は種類によって方法が違います。
もちきびとたかきびは、モーター式の農機具を使って脱穀しますが、
ひえとあわは、手でしごきます。
ひえはポロポロと簡単に落ちますが、
あわはごしごしこすり合わせなければ、なかなか落ちません。

これもなかなか地道な仕事です。

また、雑穀は粒が小さく、砂と混ざると選別が困難なため、
米や麦と異なり、
土につかないようにかなり気を遣います。



すべて粒状になったら、唐箕やザルにかけてごみをわけ、
そのあとはもみすり機でもみを飛ばします。

 
2~3度もみすり機にかけて、きれいにして、
最後にザルでふるって、細かく砕けたものを除きます。

これで食べられる状態になります。


作物の中でとても手間暇のかかる雑穀たちな分、
毎年育てるのにも気持ちが入ります。

 



雑穀を使った料理のことに、話を戻します。


雑穀を育てるきっかけになったのは、
息子の食べ物アレルギーでした。
食を見直した時、たくさん食べなくなったものがでましたが、
新たに加わったのが、雑穀でした。

大谷ゆみこさんのバラエティ豊かなレシピを活用させてもらったのはもちろん、
色んな風にアレンジできる雑穀料理にはずいぶん助けられました。

栄養面ですぐれている雑穀を毎日摂ることで、
子どもが栄養不足になるのではないか?という心配を
随分減らしてくれました。


雑穀料理はまだまだ認知されておらず、
冒頭にも書きましたが、 目の前の雑穀をどうやって使ってよいか、
迷う方も多いようです。

レシピの本もたくさんでていますので、
そちらを参考にされるのがまずはお勧めですが、

食べ慣れない場合や、風変りな食材がちょっと苦手、というご家族に作る場合は、
まず単品で炊いてみて、ちょこっとおかずに加えてみると、
思わぬ発見があります。

 


もちあわ、もちきびは餅系なので、もっちりぷちぷち。
炒め物に少々加えてみると、黄色がかわいくはえます。
チーズやソースのような使い方をしてもいいですし、
あんかけをイメージして、炊いたものをゆるく溶いてもおいしいです。

ひえとたかきびは、さらっとしていますので、
油が合います。
揚げ物の衣に混ぜたり、
にんにくとごま油で炒めて、油を含ませてから他の野菜と和え物にしたりすると、
雑穀に抱いていたイメージが変わります。



ここで、 雑穀の炊き方を紹介します。

<鍋を使った雑穀の炊き方>(厚手のものや土鍋がおすすめです)
 (もちあわ、もちきび、ひえ) 

( 材料 ) 雑穀  1C
       水   1.5C
       塩   少々 
 
(作り方)1)鍋に沸騰させた水の中に雑穀と塩を入れる
     2) 弱火にしてへらで混ぜながら、
       水分がなくなり鍋底が見えるようになるまで煮る
     3)フタをしてごく弱火で15~20分炊き、火から下ろして10分蒸らす


<圧力鍋を使った簡単な雑穀の炊き方>
この方法ですと、時間も短く、鍋全体が汚れることがないので、簡便です。
縦長の容器に入れて、圧力なべの中に入れ、数種類同時に炊くこともできます。

(材料)雑穀 1C
    水  1C
    塩  少々

(作り方) 1)雑穀を耐熱容器に入れて、水を加える
      (5分目くらいでおさまる容器を選んでください)
      2)圧力鍋に水を1cmほどはって、その中に1を容器ごと入れる
      3)火にかけて、圧がかかったら弱火にして5分、火からおろして蒸らす
      4)圧がぬけたら、容器ごと出す

* 耐熱容器が熱くなっていますので、やけどに注意してください。

* たかきびを炊く場合は、圧をかける時間を15分とします。
     

 さわんどの雑穀は、精米していないので、
お米の玄米のように、味が濃いのが特徴です。

たくさんの栄養素が入った雑穀を日々取ることで、
気づかないうちに、私達の健康をサポートしてくれています。

さらに雑穀の美味しさを、この機会にみなさんに味わっていただけたらと思います。


さわんどの雑穀 

 もちきび もちあわ たかきび ひえ

280~300gのMサイズは、他の雑穀や小豆とのセット販売。
900gのLサイズは単品で販売しています。

 http://shop.sawando.net/











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